2019-05-27 (Mon.)
普通の意味の大小関係
と書く.
最小除外数というものを定義する.
と定義する. ここで
特に,
大体明らかなので紹介だけ
これは定義そのままなので証明略.
これは
対偶を取ると難しくない. 今
今
mex-1 を使うと
ニム和
なる関数で, その値は次で与えられる.
ここでこの右辺は少々長ったらしいので
とか, 更には 自然数
と略記することにする.
このプライム記号は式に対して自由に適用して良いことにする. 例えばと書けば 未満の自然数全てという意味.
ところでこの
特に
小さい数について
x,y | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
---|---|---|---|---|---|
0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 |
1 | 1 | 0 | 3 | 2 | 5 |
2 | 2 | 3 | 0 | 1 | 6 |
こんな感じ. 簡単に見えてくる性質を挙げる.
これは定義の時点で対称的になってるので明らかにそう.
普通の和と同様に
以上より示された.
いわば自分自身が 逆数 になっている.
各
であるが,
今度は
を考えると, 今さっき
実はニム和
これを証明するのに必要なヒントとして, ニム和の表は実は左上を
x,y | 0 | 1 |
---|---|---|
0 | 0 | 1 |
1 | 1 | 0 |
x,y | 0 | 1 | 2 | 3 |
---|---|---|---|---|
0 | 0 | 1 | 2 | 3 |
1 | 1 | 0 | 3 | 2 |
2 | 2 | 3 | 0 | 1 |
3 | 3 | 2 | 1 | 0 |
x,y | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0 | 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 |
1 | 1 | 0 | 3 | 2 | 5 | 4 | 7 | 6 |
2 | 2 | 3 | 0 | 1 | 6 | 7 | 4 | 5 |
3 | 3 | 2 | 1 | 0 | 7 | 6 | 5 | 4 |
4 | 4 | 5 | 6 | 7 | 0 | 1 | 2 | 3 |
5 | 5 | 4 | 7 | 6 | 1 | 0 | 3 | 2 |
6 | 6 | 7 | 4 | 5 | 2 | 3 | 0 | 1 |
7 | 7 | 6 | 5 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
大体次のような形をしてそうだと分かる. つまり,
このことを今から示していく.
自然数
この1つ目は右上(または左下)の
まず
すなわち,
この仮定の下で
基本的に最小除外数の対象となる集合を考えて分解して帰納法の仮定が使えるところを使えば示される.
(mex-0).
次に
ということまで分かる.
したがって
また
以上から
次に
というわけでやはり
最後に.
以上から全て示された.
自然数
という2進表示をした時,
を
ただしここで
そしてこのとき
が成り立つ.
というわけでビットに関する帰納法で示される.
を示せば Abel 群であることが分かる. 結合性だけは排他的論理和で証明する.
排他的論理和は各ビットの排他的論理和の級数和であったが, ただの和 (
が成り立つことを見ればよいが, これは
以上から排他的論理和、しいてはニム和は結合性を満たす. というわけでAbel群を成す.