Mon Jun 25 2018

zsh の起動の大半が pyenv init だったので遅延させる

   time zsh -i -c "exit"
zsh -i -c "exit"  0.67s user 0.19s system 99% cpu 0.863 total

こんな環境だった. この内のおよそ 0.7 程度が pyenv init だった. env 系をいくつも使ってる人は anyenv にまとめるのが有効らしいが、私は pyenv くらいしか使ってない.

問題は、シェルを起動したからといっていつも python を呼ぶわけではないということ. そのために人生の貴重な 0.7 秒が費やされているのがいけない. というわけで python を使うシェルの中だけで pyenv init することにする. python を使うかどうかを見分ける方法は結局、 python を叩くかどうかだ. あるいは pip を.

というわけで次のような解決法を提案する:

まずはいつも pyenv init するようなコードを pyenv-init という関数にしておく. ついでに pyenv 自体へのパスを通すとかも一緒にしてる. あと pyenv を入れてない環境でも死なないようにするとかしてる (すべての環境で同一の設定ファイルを適用したいので、私は).

pyenv-init() {
    if [ -d ~/.pyenv ]; then
        export PYENV_ROOT="$HOME/.pyenv"
        export PATH="$HOME/.pyenv/bin:$PATH"
        [ -d $PYENV_ROOT ] && eval "$(pyenv init -)"
    fi
}

これを python を呼んだら呼ばせたい. python という関数で定義すると次のようになる.

python() {
    pyenv-init
    command python "$@"
}

中で python を呼ぶのに、引数をそのまま渡すのに $@ を与えてるのと、 あと同一名の関数を今定義したので、再帰呼び出しで無限ループにならないように command というコマンドを使ってる.

ところでこれだと、python を呼ぶたびに pyenv-init が走ってしまう. 一回走らせてしまったらもう不要なので、走らせたかどうかをフラグとして持っておく必要がある. 簡単な方法としては python という関数が存在するかをフラグにしてしまうことだ. 初めは設定ファイルの中で上に書いたような python という関数が定義して存在するので、まだ pyenv-init は走っていない. python を呼ぶと関数が存在するので python 関数が呼ばれる. 今、 python 関数の中に python 関数を削除するという操作を追加することにする. すると次回移行、python を呼ぶと関数が存在しないので実行ファイルとしての python を見つけてそれを実行することになる. そのときには既に pyenv-init は実行済みであることが保証されている.

というわけで次のようにする

python() {
    pyenv-init
    unfunction python
    python "$@"
}

unfunction を実行した時点で python という関数は存在しない. なので command を付けなくてももはや再帰呼出しではなくなっている.

python と同様のことを pip にも作ってあげる. そしてこの場合、python または pip を一度でも呼んだら pyenv-init は不要なので、 両方共を unfunction する.